結晶格子
結晶格子
原子がつながりあって固体を形成する。
このとき電子はまったく好き勝手に、つながりあうのではない。
原子は一定のルールに従い、整然と並び、個体を形作るのだ。
結晶格子とは、固体を構成する原子やイオンが、規則正しく空間に配列したものをいう。
結晶構造を決めているのが、格子だと言っていい。
どの結晶構造の格子も、一定の単位構造の配列を反復することによって、成り立っている。
鉄や銅では1個の原子が、NaCl(塩化ナトリウム)では、Na+イオンとCl-イオンの二個一組が単位構造となっている。
原子やイオンの配列のパターンにより、格子の単位構造にはいくつかの種類がある。
主なものを以下に示そう。
- 単純立方格子(sc)
- 体心立方格子(bcc)
- 面心立方格子(fcc)
このような単位構造の決め方をウィーグナー・ザイツセルという。
結晶格子の周期的な構造を表現するためには、ベクトルが便利だ。
結晶格子の各辺を基本周期ベクトルa,b,cで表現すればいい。
基本周期ベクトルを使用することにより、結晶格子内の特定の方向を、例えば[111]などと記述する。
基本周期ベクトルで決定される結晶格子の最小単位を単位胞、基本単位格子という。
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2005/06/04