原子核
同位体
陽子と中性子を足し合わせた数を質量数という。
ここに陽子が8個、中性子が8個の原子があったとする。
陽子の数が原子番号なので、この原子は酸素原子で質量数は16だ。
酸素原子の99%以上は質量数が16なのだが、質量数が17や18の酸素原子が自然界にわずかに存在する。
つまり陽子は同数だが、中性子の数が異なる原子が存在するということだ。
原子番号が同一で中性子数が異なる原子を同位体という。
ここでは酸素を例としたが、すべての原子に同位体が存在する。
同じ元素であっても(原子番号・陽子数が同一であっても)質量数のことなる元素が存在するということだ。
原子の化学的な性質は、陽子の数で決まる。
陽子と同じ数の電子が原子核を取り巻き、この電子の数と配置とが原子の化学的性質を決定付けるからだ。
だから化学では同位体を区別する機会はほとんどない。
一方、原子核物理では質量数を明確にする場面が多い。
原子核は質量数によって性質が決まるからだ。
質量数は以下のように原子記号の左肩に書く。
235U
238U
これらはウランの同位体で、それぞれウラン235とウラン238である。
■次のページ:原子核崩壊
スポンサーリンク
2005/06/18