物理学解体新書

光量子仮説

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コンプトン効果

コンプトン効果とは

光量子仮説が当てはまるのは光(可視光)だけではない。
光も含めて電磁波全体のすべての領域で、電磁波は波でもあり同時に粒子でもあるのだ。


エックス線を物体に照射すると、エックス線が散乱する。
このとき散乱したエックス線の波長は、入射したエックス線の波長と同じになるはずだ。


ところがコンプトンは、散乱したエックス線の一部の波長が、入射したエックス線よりも長くなっている場合があることに気が付いた。
しかも、波長の伸びは散乱角だけに関係し、入射エックス線の波長やエックス線が照射される物質に無関係であることも分かった。
この現象がコンプトン効果である。


エックス線が波であると考えてもこの現象は説明がつかない。


しかし、エックス線は波であると同時に粒子でもあり、\(\nu h\)の運動エネルギーを持つ光量子(光子)であると考えれば矛盾がなくなるのだ。


エックス線の光子が物質中の電子に衝突すると、エネルギーを与える。
その結果、光子のエネルギーが減少する。


これは\(\nu h\)の値が小さくなることを意味している。
\(h\)は定数なので減るのは振動数だ。


つまり衝突によって振動数が小さくなる(波長が伸びる)のである。

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2017/04/16



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