物理学解体新書

光子の運動量

HOME量子力学光子の運動量>光子の運動量の導出

光子の運動量

光子の運動量の導出

光量子仮説では、光は波であるだけでなく、同時に粒子としても振る舞う。
粒子としての波を光子(光量子)という。


振動数\(\nu\)の光であれば、\(\nu h\)のエネルギーを持つ光子なのだ。


光子は粒子として考えられるので、エネルギーも持つが運動量も持つ。 ここでは、光子が持つ運動量を導出してみよう。


光子のエネルギーは次式だ。 \[ E=\nu h \]


これにアインシュタインの相対性理論の式\(E=mc^2\)を代入すると次式になる。 \[ mc^2=\nu h \]


両辺を\(c\)で割る。 \[ mc=\frac{ \nu h }{ c } \]


\(c\)は光の速度だ。 だから左辺\(mc\)は質量×速度になっている。つまり左辺は運動量\(P\)なのだ。


左辺の\(mc\)を運動量\(P\)にすると次式になる。
\[ P=\frac{ \nu h }{ c } \]


光速\(c\)を光の振動数\(\nu\)で割ると、光の波長\(\lambda\)になる。つまり\(\displaystyle \frac{ c }{ \nu }=\lambda\)だ。
これを代入すると次式になる。
\[ P=\frac{ h}{ \lambda } \]


光子の運動量はプランク定数\(h\)に光の波長\(\lambda\)の逆数をかければいいのである。

■次のページ:光の圧力

このページのTOPへ



スポンサーリンク

2017/04/17



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト