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半導体物理学

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不純物とは

性能をアップさせるために、不純物を半導体に意図的に混入させる。
不純物が混入した質の悪い半導体というイメージを持つかもしれないが、そうではない。



不純物半導体とは

純粋な半導体では、共有結合に使われている電子が抜けると、その跡が正孔(ホール)になる。
このため、半導体の内部では自由電子とホールが同数あるはずだ。


このような純粋な半導体に対し、ヒ素を混ぜるとホールと自由電子の数のバランスを崩し自由電子を増やすことができる。
反対にガリウムが入ると、ホールが増加する。


このように純粋な半導体に、ヒ素やガリウムのような余分な物質を混ぜた半導体を不純物半導体という。
純粋な半導体に対し、ヒ素やガリウムは不純物だからである。
純物半導体は、ホールと自由電子のどちらか一方が他方よりも多い半導体なのだ。


自由電子が過剰な不純物半導体をn型半導体という。
反対にホールが多ければp型半導体だ。




なぜ、自由電子やホールが増えるのか?

なぜ、不純物を混入すると一方のキャリア(ホールと自由電子)のみを増やせるのだろうか?
その答えは価電子にある。
価電子とは、その原子の中で最も外側にある電子のことである。


物体が形を保っているのは、原子が相互につながりあっているからだ。
原子と原子をつなぐ連結器の役割を果たすのが、価電子である。

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2005/06/03
2016/09/04



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