波動のグラフ
波動のグラフ
質点の力学で物体の運動をグラフで表現したように、波動でもグラフが活躍する。
波動のグラフを見たときには、注意しておきたい点がある。
それは、横軸の意味を確認するということだ。
波動のグラフには、下図のように横軸が位置を表しているパターンと、時間を表しているパターンがある。
横軸が位置を示すパターン
横軸が位置になっている波動のグラフは、ある時刻での波の形を示している。
池など水面の波を撮影した画像に、グリッドを重ねたイメージだ。
撮影した瞬間が「ある時刻」である。
このグラフからは、ある時刻の波形はわかるが、この波形が次の瞬間にどのような形になっているのは引き出せない。
波のピークから次のピークまでの距離を波長という。
横軸が位置のグラフなら、波長はそのまま読みとれる。
後述する横軸が時間のグラフからは、波長はそのまま読みとれないのだ。
横軸が時刻を示すパターン
これに対し、横軸が位置になっている波動のグラフは、ある位置での波の形の時間による変化を示している。
池に浮かんでいる枯葉を想像しよう。
池に波が起これば、枯葉は流れていくことなく、波の振動に伴い上下動する。
枯葉だけに注目すれば、枯葉は単振動であることに気づくはずだ。
枯葉の位置が「ある位置」である。
横軸が時刻のグラフでは、枯葉の周囲の動きは一切無視して、枯葉の上下位置の変化だけでに注目する。
波動のグラフでは、多くが横軸が時刻のパターンだ。
■最初のページ:波動:目次
スポンサーリンク
2016/10/23