単振動
単振動とは
バネに取り付いた錘(おもり)の往復運動が単振動だ。
往復運動の方向は、垂直であっても水平であっても、単振動に変わりはない。
単振動する錘(おもり)の特徴は3つある。
- 振動している間、錘の速度は刻々と変化する
- 振動の両端で、錘の速度は一度ゼロになり、運動の方向を折り返す
- 錘が振動の中央を通過するときのスピードが一番速い
バネを少し縮めるためには、少しの力が必要だ。
さらに、縮めるためには、さらに力が必要になる。
伸ばしても同じだ。伸ばせば伸ばすほど、より大きな力が必要になる。
このことから、バネが伸び縮みした長さと、バネが反発する力(バネ弾性力)は比例することが分かる。
これをフックの法則という。
xは「バネの長さ」ではなく、「伸び縮みした長さ」だ。
元々5cmのバネが1cm縮んで4cmになった場合、x=1cmである。
x=5cmやx=4cmとするのは誤りである。
比例定数をバネ定数という。
単位長さを伸縮するのに必要な力を示している。
バネ定数の値が大きいほど、伸ばしにくい(縮めにくい)バネである。
バネ定数にマイナスが付いているのは、逆方向に力が生じる(反発する)ことを意味している。
この逆方向の力が、単振動の源泉となるのだ。
力は加速度と質量の積である。(ニュートンの第二法則)
錘の質量は一定なので、力(バネ弾性力)が最大のときに加速度も最大になる。
このことから、単振動の位置、速度、力、加速度を下表のようにまとめることができる。
バネがまったく伸び縮みしていない状態(x=0)を原点とすると、錘の位置はバネの伸び縮みの長さxで示すことができる。
例えば、x=aの場合、「バネの伸び縮みがa」であり、「錘の位置がa」でもある。
錘の移動に伴って、バネが縮み(伸び)バネ弾性力が増加する。
バネ弾性力がブレーキとなって錘が減速し、やがて停止し反転する。
この繰り返しが単振動なのだ。
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