物理学解体新書

元素と原子

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原子

原子とは

物質を2等分、4等分、8等分・・・と分割していくとそれ以下には分割できない単位に到達する。
これが、物質の根源となる粒子で原子という。
元々、原子は物質を構成する最小単位であり、不変であり、内部構造を持たないと考えられていた。
しかし、トムソンが電子を、ゴルトシュタインが陽子を、チャドウイックが中性子を発見するに至って、原子にも内部構造があり、最小の単位ではないことが認識されていった。


原子は相互に繋がりあうことができる。
これを化学結合という。
様々な原子が様々に化学結合することによって、世の中に存在する無数の物質が成り立っている。


原子は中心である原子核とその周囲を取り囲む電子によって構成されている。
原子核は、さらに陽子と中性子から成り立っている。
電子はマイナス、陽子はプラスに帯電しており、極性が逆であるだけで電荷の大きさは同じである。
原子核内の陽子の数と、その原子核を取り巻く電子の数は同一なので、原子は全体で中性である。


イオン

電子が存在する場所を電子殻、または軌道という。
電子のうちのいくつかは、外部からの刺激によって軌道から離れる。
電子が軌道から離れると、原子核のプラス電荷に対してマイナスの電荷が不足するので、原子は全体でプラスに帯電する。この状態がプラスイオンである。


反対に外部から来た電子を軌道が捕獲した場合、マイナスの電荷が余剰となるので、原子は全体でマイナスに帯電する。この状態がマイナスイオンである。


プラスイオンとマイナスイオンを総じてイオンという。
中性の原子から、電子が増減した状態がイオンなのだ。


原子は相互に化学結合を生じる。
化学結合を担うのは電子である。電子の数量や軌道配置のパターンによって、化学結合の状態が違ってくる。
電子の数量は陽子の数量とバランスしているので、化学的な性質は原子番号によって決まるのである。
原子番号は一般にZで表現される。


質量数

中性子と陽子の質量はほぼ同等であるが、電子はこれらの約1840分の1である。
従って原子の質量は、原子核の質量が支配的である。
実際に原子の質量を議論する場合は、電子の質量は無視し、中性子と陽子の数の合計のみを検討すれば十分である。
陽子と中性子の数を合計した数を質量数という。

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2009/12/31



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