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ムーンボウ

ムーンボウ(moonbow)という言葉がある。
月の光によってできる虹のことだ。
ルナレインボウ(lunar rainbow)ともいう。
(マグローヒル科学技術用語大辞典より)


太陽が光源となって七色の虹を作るように、ムーンボウは月が光源となって作る虹である。
虹は七色であるが、月の光は弱いのでムーンボウの色は確認しにくい。
薄っすらと白い虹なのだ。


ムーンボウを見る機会はめったにない。
まず、満月前後でなくてはならない。
月が欠けていると、ムーンボウを作るための光量が不足するからだ。


次に、月が地平線近くになくてはならない。
ムーンボウは、月の反対側に出来る。
つまり、月が東なら、ムーンボウは西に現れる。
もし天頂付近に月があれば地面がじゃましてムーンボウは見えない。
これは太陽によってできる七色の虹でも同じだ。


さらに、雨上がりでなくてはならない。
虹と同様にムーンボウも、空気中の水滴による反射・屈折によってできるからだ。


このような条件がすべてクリアされるのは相当きびしい。
ムーンボウはなかなか見ることができないのだ。
当然、私も見たことがない。


「ムーンボウを見るといいことがある」などという「言い伝え、迷信、占い」を聞いたことがない。
ムーンボウは一般に知られていないほど、レアな現象なのだろう。


日光のもとで、霧吹きで水分をまくと、小さな虹を作ることができる。
満月のときにこれをやったら、小さなムーンボウを見ることができるのであろうか?


中秋ときに、試したことがあるがよく分からなかった。
外灯など、余分な光が多いからだ。
住宅地では難しい実験かもしれない。

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2005/09/23



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