物理学解体新書

力学的エネルギー保存の法則

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慣性質量

慣性質量とは、ものの動かしにくさの尺度である。

重いものは動かしにくく、軽いものは容易に動かせる。
しかし、重さの影響がないはずの宇宙空間であっても、物体ごとに「動かしやすい」「動かしにくい」の差が生じる。

例えば宇宙船だ。宇宙船が加速する場合や進路を変更する場合、ジェットを噴射する。宇宙船が巨大であるほど、より多くのジェットを必要とするが、宇宙船が小型であればジェットは少量ですむ。

巨大であれば(慣性質量が大きければ)動かしにくく(加速しにくく)、小型であれば(慣性質量が小さければ)動かしやすい(加速しやすい)ということだ。

これを運動方程式としてまとめたものが「運動の第二法則」だ。
運動方程式
この式から、「加える力Fが一定であれば、慣性質量mが大きいほど、加速度aが小さい」ことが読み取れる。加速度aは小さいとは、動かしにくいということである。

なお、慣性質量に似た言葉で重力質量がある。
この二つは、本来まったく異なる概念であるにかかわらず、その測定値は高い精度で一致することが確認されている。
両者をまとめて質量と表現する。

詳細は「慣性質量と重力質量」参照。

■次の用語:力学的エネルギー保存の法則

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2005/06/02



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