物理学解体新書

保存力

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保存力

仕事から見た力の分類

力Fを受けて、物体がFの方向に、距離sだけ移動したとする。
このとき、Fとsの積を仕事という。
仕事は力のベクトルと変位ベクトルの内積で定義される。


ここで「力」と書いたが、「力」には、引力や電磁気力、摩擦力等様々な種類がある。
「仕事」という視点で見ると、これら力は大きく2のグループに分類することができる。
保存力と非保存力だ。

力の分類意味
保存力始点と終点だけで、仕事が決まる。
経路に依存しない。
遠回りしても仕事は変わらない。
重力
バネの弾性力
クーロン力
磁気力
非保存力始点と終点だけでなくその間の経路によっても
仕事の量が変わる。
遠回りすると仕事が増える。
摩擦力
流体の抵抗力




保存力とは

重力に抗して質量mの物体を地面から高さhまで持ち上げるとする。
経路Aのようにまっすぐ上に持ち上げても、経路Bのように斜めに持ち上げても、要する仕事はmghで変わらない。
保存力




さらに経路Cのように複雑になっても、仕事はmghだ。
保存力


保存力が作用する場では、始点と終点の間の距離hだけで仕事は決まるからだ。

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2005/08/11



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