物理学解体新書

荷重変形図

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荷重変形図とは

荷重と変形量の関係

材料に荷重をかけると材料が変形する。
与えた荷重と、それによる材料の変形の関係を示した図が荷重変形図だ。
荷重変形図では、荷重の大きさを縦軸、材料の伸び(変形量)を横軸とする。


例えば軟鋼丸棒の試験片を試験機にセットし、引張荷重を0から増加させていく。
このときの荷重の大きさと材料の伸び(変形量)を荷重変形図にプロットするのだ。


もしも、引張荷重の上昇に比例して伸び(変形量)が単純に増加するなら、荷重変形図は直線になるはずだが、実際に試してみるとそうならない。
荷重変形図


実際の荷重と伸び(変形量)の関係のグラフ(荷重変形図)は、下図のように特徴的な形をとって、材料が破断して終了する。
荷重変形図


荷重変形図はグラフの各点にそれぞれ名前がついている。
荷重変形図




荷重変形図のイメージ

荷重変形図は、試験片の伸びていく様子をグラフに重ねるとイメージしやすい。
無荷重時の試験片の端部を、荷重変形図の原点Oに一致させる。(下図のグラフの左下)
荷重変形図


試験片に与える引張荷重を少しずつ増やしていく。
試験片が変型しS1だけ伸びたときに、試験機のメーターを見ると引張荷重はW1であった。
荷重変形図


さらにS2まで伸ばしたとき、試験機のメーターはW2を示していた。
荷重変形図


材料をさらに引き伸ばしS5になったときの引張荷重はW5だ。
荷重変形図


やがて試験片は荷重に耐えかねて破断する。
このときの試験機のメーターが示す引張荷重はW6である。
荷重変形図


上記の荷重変形図で、最大の荷重がW5だ。
この試験片は、W5の引張荷重でS5まで伸ばしても破断しなかった。
ところが最終的に、W5よりも少ない荷重W6で破断してしまうのである。


S5からS6まで(破断するまで)の間の荷重変形図はグラフが下がっている。
これは、試験片を伸ばすほど必要な引張荷重が、だんだんと少なくて済むことを示している。

■次のページ:荷重変形図の各部の名前

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2016/12/14



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