物理学解体新書

フィゾーの光速測定実験

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フィゾーの光速測定実験とは

フィゾーとは何者か

アルマン・フィゾーはフランスの物理学者である。
空気中の光速を初めて測定した人物だ。

太陽の写真撮影も成功している。
また、音だけでなく光にもドップラー効果が現れることを予言している。
1819年に生まれ、1896年に没した。



フィゾーの光速測実験の原理

フィゾーの光速測実験では、光源、高速回転する歯車、ハーフミラー、および鏡を使う。
歯車の歯数は100歯だ。
そして鏡は8キロメートル先に置く。

光源に対してハーフミラーを斜めに置く。

光源から出た光はハーフミラーで反射し、歯車の歯の間を通過して鏡に向かう。
鏡で反射した光は再び歯車の歯の間を通過する。
この間、光の移動距離は16キロメートルになる。

これをハーフミラーの背面から見れば、光が見えるはずだ。

ここで歯車を回転させる。
光が16キロメートルを移動している間に、歯車が動くので、戻ってきた光は歯車に当たりハーフミラーに届かない。
このため、ハーフミラー背面からは光を見ることができないのだ。

さらに歯車を速く回転させると、光が届くようになる。
フィゾーは、このときの歯車の回転速度と、光の移動距離(16キロメートル)から、光速が秒速31万3000キロメートルと算出した。 1849年のことである。

この値は、現在知られている光速より5%大きいだけの精度だ。

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2017/07/01



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