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マイケルソン・モーリーの実験とは

アルバート・マイケルソンとエドワード・モーリーが、1887年に実施したエーテルの存在を確かめる実験である。

この実験で、観測者の運動によらず、光速は常に一定であることが明らかになった。
その後、光速度一定の原理を出発点として特殊相対性理論が確立されることになる。


光の波動説とエーテル

光が波動であることはすでに分かっていたので、光を伝える物質が存在すると考えられていた。

例えば、水面の波は水の動きによって生じる。
だから水という物資が必要であり、水がない状態で波だけが存在することはない。

音は空気の振動(波)なので、空気のないところで音(波)だけが存在できない。
真空中で音が伝わらないのは、このためだ。

光にも同様の考えが適用された。
光が波であるなら、光を伝える物質があるはずだと考えられ、この物質はエーテルと名付けられた。

この世界にはエーテルが充満していると考えられた。

光速度一定を証明した実験

元々マイケルソンは、エーテルの存在実験によって証明しようとしていた。

もしもエーテルがあるなら、地球の自転・公転の影響で東西方向と南北方向で光のスピードが変わってくる。
ところが実験では、光の速度の差は検出されなかった。

つまり、エーテルは存在しなかったのだ。
そしてこの結果から、もう一つ重要な結論が導きだされる。
観測者の運動によらず、光速は常に一定に見えるということだ。

止まっている人が見ても、動きながら観測しても、光速は常に同じなのだ。
これを光速度一定の原理という。

マイケルソン・モーリーの実験では、エーテルを見つけようとしたが、反対にエーテルの存在が否定された。
そして、光速度一定の原理発見の契機になったのである。


■次のページ:マイケルソン・モーリーの実験の原理

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2018/08/12



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