電荷
電荷と質量の比較から
主題は電荷であるが、ここでは1円玉について検討してみよう。
1円玉の直径は1cm、厚さは1.2mm、質量は1g、材質はアルミニウムである。
ここであげた直径、厚さ、質量、材質といった項目は「1円玉がどんなものであるか」を言い表すための「特性」である。
1円玉の特性はまだまだある。
電気抵抗値や透磁率、断面二次モーメントなども特性だ。
これは1円玉に限らない。
どんな物体にも、その物体が「どんなものであるか」を言い表すための「特性」を持っている。
しかも、特性の種類は豊富だ。任意の物体を特徴付ける特性は数多く存在する。
このような数多い特性の中で、質量には特別な働きが備わっている。
質量は、物質のもともとの分量を示す特性である。(「質量と重量」参照)
それ以外に質量は、万有引力の源となる働きも合わせ持っている。
物体どうしは力を及ぼしあい、相互に引き合う。
すべての物体はお互いに近づきたがっているのだ。
これを万有引力という。
この万有引力は極めて小さい。
目の前の物体が互いに引き合い、やがてくっついたということを目撃することはない。
万有引力の生じ方には法則がある。
二つの物体A、Bがあるとき、このA、Bに生じる万有引力の大きさFは、A、Bの各質量ma、mbの積に比例し、A、Bの距離の二乗に反比例する。これが万有引力の法則である。
地球の質量は大きい。
だから地球上の物体と地球との間には、大きな万有引力が生じる。
このため、物体は地球に向って落下するのだ。
万有引力の話がなぜ、電荷に繋がるのか?
次ページ以降を読み進めていただきたい。
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2005/07/16