力学的エネルギー
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力学的エネルギー保存の法則
保存力というが、いったい何を保存するのか
保存力が作用する場では、力学的エネルギーが一定に保たれるのだ。
ポテンシャルエネルギーが減れば、その分運動エネルギーが増加する。
運動エネルギーが減れば、その分ポテンシャルエネルギーが増加する。
運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの和は常に一定なのだ。
これを力学的エネルギー保存の法則という。
一般には以下の式で示される。
ここでは、ポテンシャルエネルギーをUで表現している。
作用する保存力には様々な種類があり、それぞれポテンシャルエネルギーの式が異なる。
保存力の種類により、式の形は異なるのでポテンシャルエネルギーは「U」でまとめるということだ。
例えば、物体の自然落下を考えてみよう。
落下中の物体の位置エネルギーは刻々減少する。
一方で落下速度が増していくので運動エネルギーは増加する。
この間、落下開始から落下時点まで、力学的エネルギーは常に一定というわけだ。
「エネルギー保存の法則」と「力学的エネルギー保存の法則」は名前が似ているが内容はまったく異なる。
エネルギーは熱や光、電気、運動エネルギーなど様々に変化する。
エネルギーがどんな形に変化しようとも、エネルギーの総量は変化しない。
これがエネルギー保存の法則である。
力学的エネルギー保存の法則は、もっと限定された意味だ。
保存力のみが作用する場で、力学的エネルギーが保存するという原理だ。
しかし保存力のみが作用する場を、実現することは難しい。
どんなに理想的な実験環境を準備したとしても、わずかに残った摩擦抵抗などにより、余分な力が残留する。
一度振動を開始したバネは、力学的エネルギー保存の法則により永久に振動を繰り返すはずである。
しかしだんだんと振動が弱まり、やがて停止するのは、力学的エネルギーが摩擦などにより他のエネルギー(主に熱)に変化していくからだ。
詳細は、「仕事とエネルギー」参照。
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2005/08/11
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