物理学解体新書

指数・対数

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なぜ0乗が1なのか

0乗が1になる理由

0乗すると1になる。
2の0乗(20)は1、5の0乗(50)も1だ。


0乗が1になることに違和感を持つ人は多い。
数学的には厳密でないかもしれないが、ここでは、0乗すると1になる理由を説明しよう。


23は以下の式を示している。
\[ 2^{ 3 }=2×2×2 \]


実は、右辺の先頭には1が隠れている(と考える)。
2のn乗(2n)とは、1に対して2をn回かける操作なのだ。
\[ 2^{ 3 }=1×2×2×2 \] \[ 2^{ 2 }=1×2×2 \] \[ 2^{ 1 }=1×2 \] \[ 2^{ 0 }=1 \]


0乗のときには、2を0回かける(イコールまったく2をかけない)ので、先頭の1だけが残る。
底が2に限らず、5のときも、xやaのときも同じで0乗のときには先頭の1だけが残る。
だから0乗すると答えは1なのだ。



0乗が1だと、公式とも矛盾しない

指数の計算には、次の公式が登場する。 \[ a^{ n }×a^{ m }=a^{ n+m } \]


ここではa=2、n+m=4として計算してみよう。
n+mが4になるように、nとmの組み合わせをいろいろと変えてみる。
\[ 2^{ 3 }×2^{ 1 }=16 \] \[ 2^{ 2 }×2^{ 2 }=16 \] \[ 2^{ 1 }×2^{ 3 }=16 \] \[ 2^{ 0 }×2^{ 4 }=16 \]

20が1になるので、24との積がちゃんと16になるのである。
このように0乗が1だと、指数の公式とも矛盾しないのだ。

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2016/10/02



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