物理学解体新書

内積と外積

HOMEピンポイント解説>内積と外積

内積と外積

ベクトルのかけ算

大きさと方向を持つ量をベクトル(またはベクトル量)という。
これに対し、方向を持たず大きさだけの量がスカラー(またはスカラー量)だ。


速度がベクトル、質量や時間、エネルギーがスカラーの代表例である。


スカラーというと難しく聞こえるが、一般的な数値だと思えばいい。
だから、スカラーどうしのかけ算はなじみ深い。
2×3=6、5×7=35、30×60=1800などだ。


一方、ベクトルどうしも積を求めることができる。
ただし、ベクトルどうしの積は、内積外積の2種類があるので、注意が必要だ。

種類記号計算結果利用例
内積ABスカラー仕事
外積A×Bベクトル力のモーメント、 角運動量



内積

内積の計算結果はスカラーになる。ベクトルどうしの積であるのに、スカラーになるのだ。


ベクトルの内積は、各成分どうしの積を求め、積の合計を求めればいい。

例えば、次のベクトルABがあったとする。

A = (x1, y1, z1)
B = (x2, y2, z2)

二つのベクトルの内積は次のようにして計算する。
AB = x1x2 + y1y2 + z1z2


内積は二つのベクトルから求める。
3つ以上のベクトルをすべてかけ合わせて内積を計算することはできない。




外積

外積による計算では答えはベクトルになる。
外積によって、二つのベクトルから新たなベクトルが生み出されるのだ。
ABの外積を求めると、新たにCが誕生するのである。


Cはベクトルなのだから、方向と大きさを持つ。
Cの大きさは、元になった二つのベクトルABが作る、平行四辺形の面積と同じだ。


一方、外積によって生まれたCの方向はややこしい。
二つのベクトルをかける順番、つまりA×Bか、B×Aかによって、Cの方向は逆になるのだ。
先のベクトルを、後のベクトルに向かって回転させたとき、ネジの進む方向がCの向きとなる。

このページのTOPへ



スポンサーリンク

2016/09/12



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト