クーロンの法則
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クーロンの法則と万有引力
クーロンの法則の特徴を万有引力の法則と対比してみよう。
万有引力は質量と質量の間に作用する。
すべての物質が質量を持っているので、あらゆる物体は相互に引き付け合うのだ。
そして万有引力には「引力」しかない。
斥力がないのだ。
一方、静電気の力は電荷の間に作用する。
つまり帯電した物体間でしか作用しない力なのだ。
その力は異種の電荷間では引力として、同種の電荷間では斥力として作用する。
静電気の力は万有引力に比較してとても大きい。
髪の毛と下敷きとが摩擦帯電していない場合でも、両者は万有引力で引き合っているはずである。
しかしそれを実際に見ることができないのは万有引力が検知できないほど小さいからだ。
一方共通点も多い、どちらの力も距離の二乗に反比例し、質量、電荷の積に比例するのだ。
両者の関係を下表にまとめた。
なお、電荷の単位はクーロンである。
万有引力 | 静電気力 | |
作用する対象 | 質量間:すべての物体に作用する | 電荷間:電荷がない物体には作用しない |
力の方向 | 引力のみ | マイナス電荷とプラス電荷間:引力 マイナス電荷とマイナス電荷:斥力 プラス電荷とプラス電荷:斥力 |
力の大きさ | 小さい | 大きい |
式 | \[F=G\displaystyle \frac{ m_{1} m_{2}}{ r^2 }\] | \[F=k\displaystyle \frac{ q_{1} q_{2}}{ r^2 }\] |
両者の式は同じ構造である。
アインシュタインは両者の根源は同一であろうと洞察し、晩年は、両者を統一する理論の究明に没頭した。
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2005/06/18