導体
静電誘導
自由電子と静電誘導
導体に正の電荷を近づけると、導体の表面に負の電荷が出現する。
これは正の電荷に引き付けられて、自由電子が表面に集まったからだ。
その反対側は自由電子が少なくなるので、正の電荷が現れる。
この現象を静電誘導という。
電荷を導体から遠ざけると、静電誘導は解除される。
静電誘導の原理
外部の電荷がないとき、自由電子は導体内部にまんべんなく分散している。
ここに電荷を近づける(電場が加わる)と、自由電子は敏感に反応し一瞬のうちに移動する。
自由電子は、原子核に束縛されないので、物質の端から端まで動けるのだ。
負の電荷を近づける(電場の方向を変えると)と、自由電子は逆方向に移動する。
原子核は正の電荷を帯びている。
自由電子がいなくなると、相対的に正の電荷が強くなるので表面に現れたようにみえるのだ。
負の自由電子がいなくなった分だけ、原子核は正の電荷が現れるのだから、静電誘導で生じる電荷は正負が逆なだけで等量である。
二つの導体AとBを接触させる。
導体Aに正の電荷を近づけると、導体Aの表面に負の電荷が、導体Bの表面に正の電荷が出現する。
このタイミングで導体AとBを引き離すと、導体Aは負に帯電、導体Bは正に電荷した状態になる。
導体AとBの帯電量は等量である。
■次のページ:導体中の電位と電場
スポンサーリンク
2016/11/24