物理学解体新書


中性子線

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中性子線

中性子とは、陽子と共に原子核を構成する素粒子の1つである。
質量は陽子の質量とほぼ同等である。電荷は持たない。


高速で移動する中性子の流れを中性子線という。
中性子は電荷がないため、電場の影響を受けない。
物質中を通過する中性子線は、原子核との衝突でのみ減速する。


中性子よりも質量の大きい粒子と衝突しても、中性子は弾き飛ばされるだけだ。
水素の原子核(陽子)と中性子は質量がほぼ等しいので、中性子は水素の原子核と衝突した場合に最も効率よく減速する。


中性子線は透過力が強い。人体に照射すれば、楽々と貫通する。
貫通の際、中性子は電荷を持たないため、細胞が中性子から直接ダメージを受けることはほとんどない。


しかし体内に大量に存在する水分子に中性子が衝突するため、水分子を構成する水素原子の原子核(陽子)が弾き飛ばされ電離作用を起こし、種々の障害を引き起こす。

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2005/06/01



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