運動の状態
位置
運動の状態:位置とは
物体が運動していく様子を時間、位置、速度、加速度で表現したものが運動の状態だ。
その中で、「物体がどこにいるのか」を示すのが位置である。
日常生活の中では、物体の位置を「机の上」「本棚の右側」「約20m先」等で表現する場合が多い。
しかし、このような表現は、物理の世界では通用しない。
位置の変化を時々刻々追跡するには無理があるからだ。
位置をより正確に表現するため、座標を使用して位置を表現する。
座標による位置の明確化
例えば、次のようなイメージだ。
机の上でビー玉を転がし、その運動を追跡するとしよう。
まず、机の上に方眼紙を貼っておく。
方眼紙上の一点をスタート地点と決め、そこにビー玉を置く。
ビー玉を転がし始めると同時に、ストップウォッチで時間を計り始める。
1秒ごとに、ビー玉の位置の縦軸、横軸の目盛りを読み取っていけば、位置を追跡できたことになる。
結果は次のような表にまとまるはずだ。
時間 | 方眼紙上の目盛り | |
縦軸 | 横軸 | |
0(スタート時点) | 0.0 | 0.0 |
1秒後 | 1.0 | 0.5 |
2秒後 | 2.0 | 1.0 |
3秒後 | 3.0 | 1.5 |
4秒後 | 4.0 | 2.0 |
5秒後 | 5.0 | 2.5 |
方眼紙が座標、スタート地点が原点に相当する。
時間の経過とともに、位置が変化していく様子が追えるはずである。
時間が決まれば、位置が決まる。
つまり、位置は時間の関数なのである。
次のページでは速度について解説する。
位置が時間の関数であるように、速度も時間の関数である。
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