ボーアモデル
バルマー系列
真空放電
ガラス管の中に低圧のガスを封入して電圧をかけると、ガスが発光する。
これを真空放電という。
ガスの種類によって、発光色は様々だ。
太陽光をプリズムで分光すると虹の色が現れる。
これは、太陽光が様々な波長が混ざっているからだ。
これが連続スペクトルである。
小さい波長から大きい波長まで、光の変化が連続しているから七色になるのだ。
これに対し、真空放電の発光をプリズムで分光すると、線スペクトルが現れる。
決して、様々な波長が混ざった連続スペクトルは現れない。
特定の波長だけが、線のように現れるのだ。
バルマー系列
水素を真空放電した場合にも線スペクトルが出現する。
その波長はおおよそ次のようになる。
- 656.285nm
- 486.133nm
- 434.047nm
- 410.174nm
連続スペクトルのように広範囲の波長が出現するのではなく、このような限られた波長の光だけが現れるのだ。
この線スペクトルは発見者の名前から、バルマー系列と呼ばれている。
しかし、バルマーの発見はこれだけではなかった。
これら4つの波長の間に規則性があることも発見したのである。
バルマー系列の4つの波長が、次のような比例関係で表すことができるのである。
\[
\displaystyle \frac{ 3^2 }{ 3^2-2^2 }:\displaystyle \frac{ 4^2 }{ 4^2-2^2 }:\displaystyle \frac{ 5^2 }{ 5^2-2^2 }:\displaystyle \frac{ 6^2 }{ 6^2-2^2 }
\]
バルマーは規則性を発見したが、その理由までは解明できなかった。
電子が原子核に墜落しない謎と、バルマー系列の理由の両方を同時て解き明かしたのがボーアであった。
ボーアが提示した水素原子の構造を、ボーアモデルという。
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2017/04/24