量子仮説
シュテファン・ボルツマンの法則
黒体放射のグラフ
黒体放射の様子はグラフにして見るとよくわかる。
横軸が波長、縦軸が放射エネルギーだ。
波長の違いは、光の色の違いとなって現れる。
低温のとき、ピークの波長は長い。つまり赤っぽい光になる。
このとき、黒体となっている空洞(前ページの例では金庫)の細い貫通孔から見ると赤い光が見えるのだ。
黒体の温度を上げると、貫通孔から見える光は青く、よりまぶしくなっていく。
これをグラフにするとピークは高くなり、短い波長へとシフトする。
まぶしくなったのは、放射エネルギーが高くなったからなので、グラフも高くなったのだ。
青い光は、赤よりも波長が短いためグラフも左へ移動する。
黒体放射のエネルギー
黒体の温度が高いほど、黒体が放射するエネルギーは大きくなる。
そして黒体の単位面積が単位時間に放射するエネルギーEは、グラフが囲む面積に等しいくなる。
黒体の温度が高いほど、グラフが囲む面積は大きくなる。つまりエネルギーEが増えるのだ。
エネルギーEは、そのときの黒体の温度Tの4乗に比例する。
この関係を表すと以下の数式になる。
\[
E=\sigma T^4
\]
この関係がシュテファン・ボルツマンの法則だ。
■次のページ:ウィーンの変位則
スポンサーリンク
2017/04/15