物理学解体新書

量子仮説

HOME量子力学>プランク定数

プランク定数

量子仮説

黒体放射が研究され、シュテファン・ボルツマンの法則ウィーンの変位則が明らかになると、物理学は大きな壁に突き当たった。
これらの法則を理論的に説明することができなかったのである。


様々な仮説が考案される中、理論的説明に成功したのが、プランクの量子仮説であった。


当時のプランクの仮説はまったく奇妙に思われた。


エネルギーの値は連続量であると当然のように思われていたが、プランクはエネルギーの値は不連続に変化すると考えた。
つまりエネルギーの増加は、坂道のように変化するのではなく、階段状に変化するのである。


階段状の変化に関連して登場するのがプランク定数\(h\)だ。
光の持つエネルギーの最小単位(階段の1段)は、光の振動数\(\nu\)とプランク定数\(h\)の積\(\nu h\)と考える。
そして、光のエネルギーは、\(\nu h\)の整数倍に限られるのだ。


プランクの量子仮説は、エネルギーが不連続であると考えた点で画期的であった。
これが、現代の量子力学の基礎となるのである。


エネルギー量子

「黒体が光を放射する」と表現するが、実際は物質を構成している原子が光を放射・吸収する。
放射や吸収のとき、原子が取扱可能なエネルギーの単位がエネルギー量子\(\nu h\)なのだ。


店で品物を買うとき、金銭の最小の単位は1円だ。
買物客も店側も、1円未満の単位を取り扱うことができない。


これと同じように、原子はエネルギー量子\(\nu h\)未満のエネルギーを取り扱うことができないのだ。


原子はエネルギー量子\(\nu h\)の単位でないと、エネルギーを受け付けられないのである。

■最初のページ:量子力学:目次

このページのTOPへ



スポンサーリンク

2017/04/15



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト