エネルギー
運動エネルギー
ある速度で移動する物体Aが、静止している物体Bと衝突する。
衝突の勢いでBが移動する。
ということは物体Aが物体Bに仕事をしたということになる。
衝突直前の物体Aは、仕事をする可能性を持っており、衝突によって、仕事をしたのだ。
つまり、物体Aはエネルギーを持っていたことになる。
運動する物体もやはりエネルギーを持つのだ。
このエネルギーを運動エネルギーという。
運動エネルギーは「質量」「速度の二乗」に比例する。
(ただし、並進運動での話。回転運動や変形運動の場合の運動エネルギー別の式になる)
運動エネルギーと運動量との違いに注意しておきたい。
運動エネルギーは、エネルギーの一形態であり、運動する物体が持つ「仕事をする可能性」を示している。
一方で、運動量は物体の動く勢いと方向を表すベクトル量だ。
速度が3倍になれば、運動量も3倍になる。
しかし、運動エネルギーは9倍になる。速度の2乗に比例するからだ。
保存力を受けて、速度が変化する場合、運動エネルギーと位置エネルギー(正確にはポテンシャルエネルギー)の和は常に一定となる。
これを力学的エネルギー保存の法則という。
力学的エネルギー保存の法則が成立するのは、保存力を受けて運動する場合だ。
摩擦力など非保存力の作用で速度が減じても力学的エネルギーは保存しない。
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2005/08/27
2009/06/21