物理学解体新書

ポテンシャルエネルギー

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保存力とポテンシャル

ボールに働く重力、荷電粒子に働くクーロン力は保存力の一種である。
保存力とは、始点と終点の距離hだけで仕事が決まるような力を指す。
重力場も電場保存力による場なのである。



位置エネルギー電位などは保存力の場の中にあって、位置だけで決まるエネルギーであることが分かった。

このようなエネルギーをポテンシャルエネルギーという。
単にポテンシャルという場合もある。


ここまでを整理するとこのようになる。

用語意味
保存力始点と終点だけで仕事が決まる力重力、
クーロン力
ポテンシャル
エネルギー
保存力の場にあって、位置だけで決まるエネルギー位置エネルギー、
電位



重力やクーロン力に限らず、保存力の作用する場所でポテンシャルエネルギーは成立する。
逆に非保存力による作用ではポテンシャルエネルギーはあり得ない。
摩擦抵抗(非保存力)によるポテンシャルエネルギーなど、定義できない。


後述するように、「重力場における位置エネルギー」はポテンシャルエネルギーの中の1種類に過ぎない。
(詳細は「ポテンシャルの種類」を参照)


なお、ポテンシャルエネルギーを、「重力場における位置エネルギー」の意味で使用するケースが多い。



このため、ポテンシャルエネルギーと「重力場における位置エネルギー」を同義語と勘違いする場合もある。
本来、「重力場における位置エネルギー」はポテンシャルエネルギーに含まれる概念である。




ポテンシャルの種類

保存力の作用を受ける物体は、その位置に応じたエネルギーを持つ。
このエネルギーをポテンシャルエネルギーという。
重力場におけるポテンシャルエネルギーを位置エネルギーという。

保存力力を示す式
引力(重力)経路
地上近辺の近似式は
経路
バネ弾性力経路
電気力
クーロン力
経路
磁気力経路

保存力が作用しなければ、ポテンシャルエネルギーは定義できない。
非保存力の作用でもポテンシャルエネルギーは定義できない。


ポテンシャルは、位置に応じたエネルギーである。
従って、ポテンシャルは位置の関数である。
ポテンシャルを位置で微分すると力になる。
位置で微分すると力になる関数がポテンシャルであると認識してもいいだろう。

ポテンシャルと力

位置を微分した結果が力になるような関数をポテンシャルという。
ポテンシャルを位置で微分して作用する力になる場合、作用している力は保存力である。

■次のページ:力学的エネルギー保存の法則

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