物理学解体新書

質量と重量の違い

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質量のイメージを掴む

先ほどの説明を言い改めてみるとこうなる。
「引力圏内では、質量の大きい物体ほど、より強い引力で引かれるのでより重くなる」


日常生活で重さの違いを実感することは多い。
一方、質量の差に意識が向くことはあまりない。


ここでは鉄の球とプラスチックの球を使用して質量のイメージを持っていただこう。
ここにどちらも直径30cmの鉄の球とプラスチックの球がある。
同体積なので当然鉄の方が質量が大きい。


この二つの球をツルツルの(氷などの)水平面上に置き、水平方向に一定の力を加えたとしよう。
どちらも同じように摩擦なくスムーズに動くのではない。
鉄の球がプラスチックの球に比較して動かしにくいことは、容易にイメージできると思う。
動かすのにより大きな力を要するのだ。


この理由は「鉄の方が重いから」ではない。
「鉄の方が、質量が大きいから」である。
質量が大きいほど動かしにくいのだ。


質量が大きいほど動かしにくい。これを運動の第二法則という。

余談

なぜ、ツルツルの水平面なのか?

摩擦を最大限無くすためにツルツルである必要がある。
そして、物体(鉄やプラスティックの球)の動きに、重力が影響を与えないようにするために水平面である必要がある。


重力は垂直方向に作用する。
水平面は重力の方向と直交しているので、水平方向の重力成分はゼロなのだ。
したがって重力は物体の水平方向の運動には影響しない。


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2005/05/21



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