有機EL技術入門[5]
駆動方法
有機ELディスプレイを駆動する方式はパッシブマトリクス方式とアクティブマトリクス方式がある。
方式 | パッシブマトリクス方式 | アクティブマトリクス方式 |
しくみ | 正極・負極で直行する電極がつくる上下の交点にある画素を駆動する。 | 各画素を薄膜トランジスタで駆動する。 |
特徴 | 構造が簡単で低コスト 消費電力大きい 寿命が短い 順次スキャンするため、一画素の発光時間が短い。 画素を増やすことに向かない。 | 消費電力小さい。 寿命長い 各画素を個々に駆動するため、一画素の発光時間が長い。 画素を増やすことができる。 |
液晶の駆動方式にもパッシブマトリクス方式とアクティブマトリクス方式がある。
液晶では、アクティブマトリクス方式が発色・応答速度ともに優れていたが、有機ELでは、パッシブマトリクス方式であっても、発色・応答速度は、アクティブマトリクス方式と同等である。
ガラス基盤の上には、透明陽極がストライプ状に置かれている。
この上に有機層が重ねられ、最上位に金属電極が置かれている。
この金属電極は、透明陽極と直角になるようにストライプ状に置かれている。
電圧を加えたとき、陰極と陽極の交点が発光する。この交点が画素である。
このような駆動方式がパッシブマトリクス方式である。
これに対し、個々の画素を個別に駆動する方式がアクティブマトリクス方式である。
各画素は薄膜トランジスタ(TFT)で駆動する。
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2006/02/11