物理学解体新書

仕事と仕事率

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力と移動方向が異なる場

今度は斜めに力を加えた場合を考えよう。
移動方向に対して角度θの方向に力を加えたとする。
このとき、物体が距離sだけ移動した場合、仕事WはFscosθである。
仕事の定義


つまり、仕事は加えた力の「移動方向の成分」と「移動距離」の積で定義されるということだ。
どのような方向に力を加えても、仕事に寄与するのは「移動方向の成分」だけなのである。


移動方向に垂直に力を加えた場合、移動方向の成分は0である。
移動方向に垂直に力を加えても、それは仕事にならない。
これを具体的にいうと、円運動するときの向心力や、平面上をすべる物体の垂直抗力は仕事をしないということだ。


力を加える方向と仕事の関係をまとめると以下になる。

θ=0
Fと移動方向が同じ
0<θ<90θ=90
Fと移動方向が直角
仕事 仕事 仕事
W=Fs
θ=0でWは最大
W=Fs cosθW=0
θ=90でWは最小

■次のページ:ベクトルの内積による定義

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2005/08/07



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