物理学解体新書

核燃料サイクル

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核燃料サイクルとは

原子力発電に使用する燃料を核燃料という。
原子力発電の特徴は、「発電に使用した核燃料を、再度発電に使用することができる」ということだ。


採鉱されたウランから核燃料を生成し、使用後も、まだ使える核燃料を使用済核燃料の中から回収して、再度原子炉に投入する。
このように核燃料としてのウランを循環させる一連のプロセスを「核燃料サイクル」という。
核燃料サイクルを下図に示した。
「濃縮」「再処理」「高レベル放射性廃棄物」といったマスコミでおなじみの用語が、確認できると思う。



核燃料サイクル




このような「核燃料サイクル」は原子力発電所の内部のみで完結するものではなく、多岐にわたる組織・施設がそれぞれの工程を分担して運用されている。


なお、「核燃料リサイクル」のように「Re」を付けた表現も散見される。
「核燃料リサイクル」も「核燃料サイクル」とほぼ同様の使われ方である。
ウラン資源の循環の技術向上を目指す組織は「核燃料サイクル開発機構」という。「リ」は使っていない。


ただし、核燃料サイクル開発機構は、2005年10月に日本原子力研究所とが統合して「独立行政法人 日本原子力研究開発機構」に改組された。



余談

燃料の再利用は原子力発電の大きな特徴である。
火力発電ではこうはいかない。
火力発電は、燃料である「石炭」「石油」「天然ガス」を燃焼させた熱でタービンを回転させて発電する。
燃焼後の燃えカスを再度火力発電に使用することはできない。

■次のページ:原子力発電の原理

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2005/05/18



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